ママへ
ねぇ、ママ。
いつも困らせてごめんね。
ねぇ、ママ?
僕はママを困らせたいわけじゃないんだ。
ぼくの中のぼく
いつだってこうつぶやくんだ
ほらおいで
ほらやってみな
ほらさわってみて
ほら見てごらん
ほら感じてごらん
ほら信じてごらん
ほら、ほら、ほら、って
目に映るものぜんぶ
心で感じるものぜんぶ
手に触れたものぜんぶ
知りたくて、知りたくて、
身体と心が動いてしまうんだ
体中のエネルギーがぼくを動かすんだ
ぼくには小石が宝石で
ぼくには雲がわたあめで
ぼくには魔法がつかえそうで
ぼくには時計なんてなくて
ぼくはおばけを信じてて
ぼくはぼくの世界がすべてで
ぼくのママは神様で
ぼくはママは必要で
ぼくはママが大好きで
だからぼくはわかるんだ
だからぼくは知ってるんだ
本当は何を求められているか
本当は何をするべきか
本当は何が正しいか
それでもぼくはつい走り出してしまうんだ
ぼくはあと何回、失敗するだろう?
ぼくはあと何回、受け止めてもらえるだろう?
ぼくはずっと好きでいてもらえるかな?
ぼくはずっと愛してもらえるかな?
いつも困らせてごめんね。
お話しきけなくてごめんね。
人見知りでごめんね。
泣いてばかりでごめんね。
良い子でなくてごめんね。
騒いでごめんね。
すぐ動けなくてごめんね。
うるさくしてごめんね。
ふざけてごめんね。
くじけてごめんね。
上手くなくてごめんね。
衝動的でごめんね。
勇気がなくてごめんね。
笑顔を奪ってごめんね。
心配かけてごめんね。
無理させてごめんね。
怒らせてごめんね。
泣かせてごめんね。
1回で出来なくてごめんね。
言葉で言えなくてごめんね。
ママ、いつも困らせてごめんね。
ぼくはどんなママも大好きなんだ。
だから、お願い、もう少しだけ
ぼくが出来るの待っててくれる?